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心の探検隊!心理学を通して学ぶ、わたしとあなたのコミュニケーション【2026年度DC講座第1回開催レポート】

心の探検に出発!デジタル時代のコミュニケーションを大人と子どもで一緒に考える
Kids Code Clubでは、デジタルを活用するうえで大切な、安全・責任・相互尊重の姿勢と自分で考えて行動する力を、大人と子どもで一緒に学ぶ「デジタルシティズンシップ講座」を開催しています。2026年度の第1回は「対人関係とコミュニケーション」がテーマ。公認心理師・産業カウンセラーの鈴木麻未さんを講師に迎え、「心の探検隊―心理学で学ぶ、わたしとあなたの心のガイドブック」をオンラインで開催しました。
デジタルでのやりとりが身近になった今も、画面の向こうにいるのは、気持ちを持った一人の人です。言葉が通じてうれしいこともあれば、なぜかモヤモヤすることもあります。今回の講座では、人と人との交流に注目する心理学「交流分析」を手がかりに、自分の心の特徴や、相手と心地よく関わるための方法を親子で学びました。
「人は誰でもOK」から始まる心の学び

鈴木さんは、心理学について「心のはたらきに注目し、研究する学問」と説明したうえで、「決めつけるのではなく、『当てはまるところがあるかもしれない』ということを大切にしてください」と呼びかけました。
交流分析が大切にしているのは、「人は誰でもOK」「人は誰もが考える能力を持っている」「自分の運命は自分自身が決め、その決定を変えることができる」という3つの考え方です。鈴木さんは、人との関わり方は日々の経験を通して身につけるものだからこそ、苦手なところも「練習でこれから上手になれる」と伝えました。
講座で手に入れる“心のガイドブック”のキーワードは、「自我状態」と「ストローク」。すべてを暗記するのではなく、「なんとなく心に残ることが一つ、二つあれば大丈夫です」という言葉に、安心して学びに向かえる温かな雰囲気が生まれました。
エゴグラム診断で「5人のわたし」を見つけよう

最初の探検は、50の質問に「はい」「いいえ」で答える「エゴグラム診断」です。鈴木さんが質問を順番に読み上げ、参加者は自分の普段の様子を思い浮かべながら、直感的に回答していきました。
診断では、心の状態を、正義感のある厳しいわたし「CP」、守り育てるやさしいわたし「NP」、今ここで考えるわたし「A」、自由奔放なわたし「FC」、協調性のある従順なわたし「AC」の5つに分けて捉えます。大切なのは、結果を「良い・悪い」と評価することではありません。高いところや低いところから自分の傾向を知り、それぞれの心が持つ本来の力を、場面に応じて生かしていくことです。

アンケートには、「私も子供もそれぞれ自分を理解するきっかけになったのが良かったです。」「むすめと2人の時間を作れたこと。共通の話題で話をしたり、たくさん笑えたことがよかったです。心理学面白い。」という声が寄せられました。診断結果そのものだけでなく、なぜその答えを選んだのかを親子で話す時間が、お互いの新しい一面を知るきっかけになったようです。
心を元気にするゴールデンストローク

後半に学んだ「ストローク」とは、相手の存在や価値を認めるやりとりのことです。ほほえみ、リアクション、声かけ、握手など、その形はさまざま。鈴木さんは、「人から気づいてもらうことは、生きていくうえで欠かせない大事なもの」と話しました。
なかでも、「いてくれてありがとう」「いつもありがとう」と、何かができたからではなく、その人の存在そのものを肯定する言葉は「ゴールデンストローク」と呼ばれます。一方で、同じ言葉でも、ポジティブに感じるかどうかは受け取る人が決めます。そこで、自分の思いを一方的に決めつけるのではなく、「私は、あなたの〇〇なところがいいと思う」と伝えるアイメッセージも紹介されました。

参加者からは、「自分が疲れているとどうしてもネガティブな発言になってしまうので、ポジティブな発言ができるようにしたいなと思いました。逆に子供はいつも私にポジティブな言葉をくれているなと気づけました。ありがとうございます。」との感想も。学びを通して、相手への言葉だけでなく、日頃受け取っている優しさにも目が向いていました。
心のガイドブックを、これからの日常に

講座の終盤、鈴木さんは、平日の夜に一緒に学んでいる子どもたちと保護者へ、「めちゃくちゃ偉いですよね」「一緒に参加してくれてありがとう」と、たくさんのポジティブなストロークを贈りました。そして、「ポジティブなストロークを自分にも与えてください」と、自分自身を認めることの大切さも伝えました。
アンケートには、「普段ゲームが多く一方通行な会話が増えていたので、今回の講座中に息子から話しかけてきたり、対話がたくさんあり嬉しかったです!」という声もありました。デジタルシティズンシップは、ルールを覚えるだけの学びではありません。自分の心の動きに気づき、相手にも心があることを想像し、どう伝えるかを考える力は、オンラインでも日常生活でも、人と関わるための大切な土台になります。
「今日の学びが、みなさんの人生のガイドになりますように」。鈴木さんの言葉どおり、今回手にした心のガイドブックが、親子の対話を深め、これから出会う人たちとよりよい関係を築く助けとなることを願っています。
「親子で学ぶデジタル・シティズンシップ講座」は、公益財団法人ベネッセこども基金の「2025年度経済的困難を抱えるこどもの学び支援活動助成」の支援を受けて活動しています。
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