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ITキャリアイベント:あひるのボールペンを10倍売るには?――子どもたちが挑戦したマーケター体験【第10回開催レポート】

第10回を迎えたITキャリアイベント。今回のテーマは、身近な商品やサービスの魅力を見つけ、「どうしたら選んでもらえるか」を考えるマーケターのお仕事です。
あひるのボールペンをもっと売るには? 折りたためる水筒には、どんな工夫ができる?
相手の気持ちを想像しながら、次々とアイデアを広げていく子どもたち。正解がひとつではないマーケティングの面白さに触れた、活気あふれる当日の様子をレポートします✨
正解はひとつじゃない。試しながら、もっと良くしていく仕事
今回の講師は、マーケターとして働く「かよさん」こと横山かよ子さんです。かよさんは、広告会社で15年間、衣料品やゲーム、不動産など幅広い企業のマーケティングを支援し、現在はWebサービスのマーケティングを担当されています。

イベントではまず、マーケティングについて「商品やサービスを、お客さんに『これがいいな!』と思ってもらうために、いろいろな工夫をすること」と説明していただきました。
クーポンは、購入を迷っている人の背中を押したり、普段は選ばない商品を試してもらったりするための工夫。テレビやYouTubeのCMは、商品の動きや世界観を詳しく伝える方法。オンラインショップでは、AIが商品探しを手伝うこともあります。子どもたちは、日頃何気なく見ている広告やサービスの裏側にも、相手の行動を考えた工夫があることを学びました。

かよさんからは、マーケティングでは「誰に届けるのか」「商品の特別なところは何か」「どこで、どのように伝えるのか」を考え、実施後のデータを見ながら、さらに良くしていくことも大切だと紹介されました。

ご自身のキャリアについてもお話しいただきました。子どもの頃は絵や工作が好きで、一人でもくもくと取り組むタイプだったかよさん。大学でデザインを学ぶなかで、「自分が作りたいものより、誰かが喜んでくれるものを作るほうが楽しい」と気づいたことが、現在の仕事につながったそうです。

マーケターの仕事を体験!「どうしたら選んでもらえる?」を考えよう
後半は、子どもたちがマーケターの仕事を体験しました。架空の商品を「今より10倍売るにはどうしたらよいか」を、チャットを使ってみんなで出し合いました。

1つ目のお題は、かわいい「あひるのボールペン」。コンビニやインターネットでも販売する、色や動物の種類を増やす、季節限定版を作る、音が鳴る機能や消しゴムを付ける、書きやすさを改良する、人気の人に使ってもらうなど、かよさんがびっくりするほど多様なアイデアが寄せられました。

2つ目のお題は、便利な「折りたためる水筒」。浄水機能、防犯ブザー、笛、洗いやすさ、安全に外れるひも、地域限定デザイン、ポップアップストアなど、実用的なアイデアが次々に登場しました。かよさんがすべてを読み切れないほど多くの意見が集まり、子どもたちは、使う人や場面を想像しながら発想を広げていました。

かよさんは、マーケティングには一つの正解があるわけではなく、いろいろ試しながら少しずつ良くしていくことが面白さだと伝えてくださいました。今回の体験は、身近な商品を入り口に、相手の立場を想像することや、自分の考えを形にして伝えることに触れる機会となりました。
質疑応答の時間
Q:マーケターとして、普段どのような努力や勉強をしていますか?
かよさんは、マーケティングそのものを勉強することに加えて、通勤中に見かけた電車広告など、日常の中で広告や商品を見たときに、「これは誰向けなのか」「なぜこの見せ方なのか」を考えるようにしているそうです。
特別な勉強だけではなく、普段目にするCM、ポスター、YouTube広告、商品などを観察し、その意図を想像することが、頭の体操や新しいアイデアにつながるようです。
Q:現在は、どのような会社で、どんな仕事をしていますか?
かよさんは現在、会社やお店を売りたい人と、買いたい人をつなぐWebサービスを運営する会社で、マーケターとして働いているそうです。
高齢化などにより、後を継ぐ人が見つからず、閉店や廃業を考える会社や喫茶店などがあります。それらをそのまま終わらせるのではなく、新しい会社や起業したい人が引き継ぐことで、事業を続けられるようにするサービスです。
その中でかよさんは、会社を売ることに不安や抵抗を感じる人や、「本当に会社を買えるのだろうか」と感じている人に向けて、サービスの仕組みや手続き、実際に利用できることを、どう分かりやすく伝えるかを考えていると答えていました。
社会には、子どもたちがまだ知らないさまざまな分野でマーケティングをしている人がいることも、仕事の面白さとして知ってもらう機会になりました。
参加した子どもたちの感想
マーケターという言葉は聞いたことあるけど、どんなお仕事かあまりわからなかったのでよく知れて楽しかったです!自分でどうやったらもっと売れるのかってアイデアを考えるのが楽しかったです。
僕がこれまで見てきた一つ一つの商品、にマーケティングの工夫が凝らされていることを知れたので、これからは買い物をするときに、マーケティングの視点でお店を回りたいと思いました。良い商品を作っても売り方が悪ければ売れないことが分かり、マーケティングの大事さが分かりました。
マーケターのお仕事は自分にあってそうで、面白そうとだと思った。私は今小学5年生ですが、かよさんがマーケターを目指そうと思った最初のスタートラインにいます。これから見る商品は、今日の学びをもとに色々な発想に転換していきたいと思いました。楽しかったです!
普段、何気に見ていたテレビのCMや、お店に貼られているポスターなどがマーケターというお仕事をしている人がたくさん考えてお客様に寄り添って作ってくださっていたことを知って見方が変わりました。今後、広告などを見た時はこの広告はどのような魅力を伝えているのだろう?と考えながら視聴してみたいです。楽しくてあっという間な1時間でした。
マーケティングは取引っていう意味だと思っていたけど広告や宣伝や情報の付け足しみたいな意味もあるんだと知りました。だれが買うとかどこで売るとか良さを伝えるとかを工夫することによって売り上げが変わったりするから大事なんだなと思いました。光るなわとびは小学生とか運動する人にコンビニとかスーパーとか学校の近くで売って夕方とかの多少暗い時間でもできたり光っててかっこいいからなわとびをやりたくなる。
そのほか、たくさんの声がとどきました。
かよさん、参加してくださったみなさんありがとうございました!
今回のイベントでは、子どもたちがマーケターの仕事を知るだけでなく、相手の立場を想像し、自分なりのアイデアを言葉にする体験ができました。
Kids Code Clubはこれからも、子どもたちが新しい仕事や大人の生き方に出会い、自分の未来や社会について考えるきっかけとなる場をつくっていきます。
「ITキャリアイベント」は、公益財団法人ベネッセこども基金の「2025年度経済的困難を抱えるこどもの学び支援活動助成」の支援を受けて活動しています。
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