KCC JOURNAL

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2026/2/27

ITキャリアイベント:“ありがとう”は価値になる!――子どもたちと考えた「ブロックチェーンの未来」 について 【第8回開催レポート】

第8回を迎えたITキャリアイベント。

今回のテーマは、一見難しそうな「ブロックチェーンを使った仕事づくり」です。

子どもたちが技術の仕組みを超えて、自分たちの「がんばり」や「ありがとう」という価値の本質を学ぶ、熱気あふれる会場の様子をレポートします✨✨

本日の講師は、異色の経歴をもつルッティーさん

講師は、「ルッティー」さんこと、村上照明さん。

実は中学時代は不登校を経験し、高校へは進学せずに、バンド活動やアルバイトに打ち込んでいたという、かなり異色の経歴の持ち主です😆
愛称の「ルッティー」はバンド時代の芸名で、本名「てるあき」の「てる」を逆さにしたことから生まれた名前なのだそうです。

エンジニアの専門学校へは、高等学校卒業程度認定試験に相当する試験に合格して進学。Webエンジニアとして活躍したのち、営業・管理・経営とキャリアを広げ、現在はブロックチェーン関連企業で取締役COOを務めています。

ルッティーさんは「高校に行かなくていいという話ではありませんよ」と前置きしたうえで、次のようなお話をしてくれました。
「大切なのは、どんな環境にいても学ぶことをやめないこと。どんな経験にも意味があり、必ず未来につながる力になる」。進む道は一つではないこと、そして“学び続ける姿勢”こそが人生をつくっていくというメッセージが、小学生にも伝わる言葉でまっすぐ届けられ、放プロメンバーたちの心に自然と響いている様子でした😊✨

難しいをやさしく!ブロックチェーン入門

それでは、本題の「ブロックチェーン」についてです。

そもそも、ブロックチェーンとは何なのでしょうか。
ルッティーさんは、難しい専門用語を使わず、「何ができるのか」という視点から、子どもたちにも分かりやすく説明してくれました。

簡単にいうと、「一度書いたことを、こっそり変えられない仕組み」です。たとえば、福岡県・有明海のあさりを例に、「スーパーに並んでいるあさりのパッケージに、QRコードが付いていることがありますよね。それは“産地を証明するデジタル証明書”なんです」とルッティーさん。

QRコードを読み取ると、誰が・いつ採った貝なのかが分かる仕組みになっています。

しかも、その情報は、書き換えができないブロックチェーン技術で記録されたもの。つまり、正真正銘の“信頼できる証拠”というわけです。この「嘘がつけない」という特徴は、食べ物の産地だけでなく、人の行動を証明することにも使えます。

たとえば、誰にも見られていない場所でのボランティア活動や、休日返上でコツコツ続けてきた勉強の努力も、ブロックチェーンに記録されれば、言葉で説明しなくても“確かな実績”として認められるようになる――そんな未来の可能性についても語ってくれました。

ブロックチェーンは、ただ情報を記録するための技術ではありません。目に見えにくい「がんばったことの証明」や、形のない「ありがとう」という気持ちまでも、正しく届けるための技術なんですね。

その新しい考え方に、子どもたちも興味深そうに耳を傾けている様子でした😲😊

人によって違う!?――「価値を数字にしてみよう」

イベント中盤では、「価値を数字にしてみよう」というワークが行われました。
同じ出来事でも、立場や人によって感じる価値が違うことを学ぶための挑戦です。

ルッティーさんは、5つの身近なシーンを提示し、それぞれに「10/100/500/1000」の4つのポイントから選んでもらいました。

  1. えんぴつ・消しゴムを貸してあげる/貸してもらう

  2. お勧めのマンガ・ゲーム・動画を教えてあげる/教えてもらう

  3. 探し物を一緒に探してあげる/探してもらう

  4. 学校が終わった後に遊ぶ約束をする/約束してもらう

  5. 喧嘩を止めに入る/止めてもらう

チャット欄は「できた!」というリアクションで、あっという間に埋め尽くされました。

「えんぴつを貸すのを10ポイントにした人!」
ルッティーさんの呼びかけに、画面には次々とリアクションボタンが灯ります。

続いて「けんかを止めるのを1000ポイントにした人は?」と聞くと、今度は多くの子どもたちが「それ、すごく大変そう😮!」と反応しました。

ここでルッティーさんは、ある“面白い気づき”を共有してくれました。

それは自己評価と他者評価の「ギャップ」です。

えんぴつを貸す側は「たった10点くらい」と思っていても、借りる側は「100点分のありがとう」を感じていることがある。
価値の感じ方は、人それぞれまったく違うということです。

つまり、お勧めのマンガを教えてもらうことを100点にした人が、えんぴつを貸してもらうポイントを10点としていた場合、えんぴつを10回貸さなければ、お勧めのマンガを教えてもらえないということですよね。

ある人にとっては小さな親切でも、別の人にとってはとても大きな助けになる——その違いが、数字によってはっきり見えてきました。

新しい価値が交換できる未来とは

ブロックチェーンが普及した先に、ルッティーさんが描く理想の未来は、「お金に頼りすぎない、ワクワクする社会」なのだそうです。

そこでは、円という「通貨」だけでなく、「時間」「感謝」「体験」「知識」といったものすべてが、価値として認められます。

想像してみてください。

たとえば、マインクラフトで素晴らしい建物をつくり、誰かに感謝されたという「事実」が、ブロックチェーンに記録されたとします。

その「事実(価値)」がコミュニティを越えた“信頼の証”となり、その価値を別の場所へ持ち運ぶことができれば、「勉強を教えてもらう」「ご飯を食べさせてもらう」といった形で、新しい価値の交換が生まれるかもしれません。

自分の得意なことや、一生懸命ながんばりが正しく記録され、それが誰かの役に立つことで、お金を介さずに生きていける仕組みが生まれる。
そんな“信頼でつながる社会”の可能性に、参加した親子も目を輝かせていました😆✨✨

質疑応答の時間

セミナー後半の質疑応答では、子どもたちの毎日の生活に根ざした、等身大の質問が飛び出しました。

「ゲームに夢中になりすぎて休憩を忘れてしまう」という相談に対し、「原始的だけど、タイマーをセットするのが一番だよ」と、自身の子育て経験も交えながらアドバイス。

IT業界を目指したきっかけについては、

「パソコンをカタカタしている姿がカッコよく見えた」という、たんなる憧れから始まったと語りながらも、「実際にやってみて“楽しい”と思えるかどうかが、何より大切」とルッティーさん。

そのシンプルで本質を突いたメッセージに、多くの参加者が静かに頷いている様子が印象的でした。

「子どもたちの未来を育てる輪」を、もっと大きく

今回のイベントは、最新のIT技術を通じて「働くこと」や「価値のあり方」を捉え直す、気づきのある時間となりました。

Kids Code Clubは、寄付や助成金、そして多くのボランティアの方々の支えによって運営されています。
みなさまの支援があるからこそ、子どもたちがこうした多様な生き方に触れ、将来への希望を描くことができています。
私たちは、こうした活動へのご理解を深めていただき、新たに支援の輪に加わってくださる方が増えることを願っています。

今後もKCCは、子どもたちの可能性を広げる魅力的なイベントを継続してまいります。

みなさま、ぜひ私たちの活動を一緒に支えてください。


参加した子どもたちの感想

・価値を共有できると、各々が出来ることとして欲しいことを上手く満たすことができるのだと知ることができました。また、多くのことに高い価値を見出せると、低コストで楽しい人生を送ることができるので良いな、と思いました。

・ブロックチェーンの使用事例を検索すると、ビットコインに活用されている技術だと知りました。データ管理の仕組みや、安全性が高いといわれる理由などもっと理解できるように調べてみたいです。

・今やっている様々なことが将来につながっていっていると村上さんの経験と一緒に教えてもらえて良かったです


「ITキャリアイベント」は、公益財団法人ベネッセこども基金の「2025年度経済的困難を抱えるこどもの学び支援活動助成」の支援を受けて活動しています。


レポート:Kids Code Clubコンテンツチーム ゆみこ

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