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DC講座2025第7回「デジタルあしあと アイデンティティ/著作権」 ~安全に楽しくインターネットを使うために自分や相手の権利を守ろう~

デジタル・シティズンシップ(DC)講座について
Kids Code Clubでは、デジタル社会で子どもたちが安全に、そして主体的に活動していくために、デジタル・シティズンシップ(DC)を親子で一緒に学ぶ講座を開催しています。
この講座は、2023年にスタートし、2024年に全8回のシリーズとして実施。参加した小中学生と保護者からの声をもとに内容をブラッシュアップし、2025年度は全7回の構成で実施します。
対象は、Kids Code Clubのデジタル探求プログラムの参加者と放課後プログラミングクラブ(放プロ)会員の皆さん。安全・責任・相互尊重の姿勢と、自分で考えて行動する力を、親子の対話を通じて育むことを目指しています。
これまでの開催レポートはこちらからどうぞ!
今回は2026年2月に開催した第7回目のレポートをお送りします。
第7回講座内容
デジタル時代を楽しむヒントーーネットに残る“足あと”と、ネットの中の“もう一人の私”について考えよう

Kids Code Clubが主催する第7回デジタル・シティズンシップ(DC)講座。今回のテーマは「デジタル足跡とアイデンティティ/著作権」です。
インターネットを安全に、そして気持ちよく使い続けるために、自分と相手の権利の大切さを、具体例を交えながら学びます。
講師は弁護士の小川淳子さん。金融機関でセキュリティ対策や、振り込め詐欺・ロマンス詐欺などの犯罪対策に携わる、第一線で活躍する専門家です😊
オープニング:弁護士ママさんの自己紹介からスタート

日曜の朝。チャット欄には「こんにちは~!」と元気なあいさつが次々に並びます。画面越しでも伝わる、その明るさ。講座は、その声に応えるように、小川さんの自己紹介からスタートしました。
小川さんは、13歳と7歳のお子さんを育てるお母さん。
「普段は証券会社でセキュリティ関係の仕事をしていますが、今日はみなさんと一緒に楽しく学びたいです」と、にこやかに語ります。
さらに、『ONE PIECE』や『呪術廻戦』が好きという意外な一面も披露😮😲
ぐっと親しみが増し、子どもたちとの距離が一気に縮まった瞬間でした。
「デジタル足跡」と「デジタルアイデンティティ」を知ろう

最初のお題は、「デジタル足跡」について。
みなさん、ご存じですか?
会場に集まった子どもたちの中にも、初めて耳にする子が多い様子で、チャットには「聞いたことないな~」「ないです」といったコメントが。

「デジタル足跡」とは、インターネット上に残るあらゆる活動の記録のこと。
SNSへの投稿や動画へのコメント、「いいね」といった自分からの発信だけではありません。
Googleでの検索履歴や、Amazonや楽天での買い物履歴など、日々のささいな行動も、すべてが積み重なっていきます。

そして、今回、「デジタル足跡」とあわせて学んだのが、「デジタルアイデンティティ」という言葉でした。
「デジタルアイデンティティ」とは、ネット上に映し出される“もうひとりの自分”のこと。
小川さんは、3つの写真を取り上げて、「もしこれが投稿されていたら、みなさんはどんな印象を持ちますか?」と問いかけました。
友だちとのパーティー写真が投稿されていたら、「友だちが多い人なのかな?」と思われるかもしれません。
料理の写真を載せれば、「料理が好きなの?」「食べることが好きなのかな?」と想像が膨らみます。
犬と写った写真なら、「犬を飼っているんだね」と受け取る人もいるでしょう。
SNSの投稿ひとつひとつが、その人の印象を形づくります。
そして、「ネット上での活動記録、つまりデジタル足跡が積み重なることで、その人のイメージは少しずつ出来上がっていきます」と小川さん。
自分では何気なく発信したことでも、見る人にとっては「その人らしさ」として記憶に残る。それが、デジタルアイデンティティの大きな特徴なのですね。
消えない「デジタル足跡」のリスクを知ろう

「デジタル足跡」と「デジタルアイデンティティ」の基本をひととおり学んだあと、小川さんは、インターネットを安全に、そして気持ちよく使い続けるための大切なポイントを伝えてくれました。
ここからが、いちばん大事なところです✨
「デジタル足跡で覚えておいてほしいのは、一度投稿すると完全に消すのがとても難しいということです」と、小川さんは強調します。
「匿名だから」
「24時間で消えるストーリーだから」
「友だち限定だから」
そんな油断は禁物です。
自分では削除したつもりでも、誰かが保存し、思わぬ形で拡散してしまう可能性があります。
さらに将来、就職活動などで企業が検索した際、過去の投稿が見つかるリスクもゼロではありません。
「デジタルアイデンティティ」が招くトラブル

一方で、「デジタルアイデンティティ」にも気をつけるべき点があります。
「デジタルアイデンティティ」は、まわりから見える“ネット上の自分”。
その姿は、ときに自分が思い描いているイメージとのあいだにギャップを生むことがあります。そこから誤解やトラブルにつながることもあるのだそうです。
たとえば、友だちと遊んだときの写真をSNSに投稿したとします。
それを見て「楽しそう!」と素直に感じる人もいれば、「自分だけ誘われていないのかな」と寂しい気持ちになる人がいるかもしれません。
「だからこそ大切なのは、ネット上では“どう見えるか”を意識することです」と小川さん。
自分の発信がどんな印象を与えるのかを想像しながら行動すること。
それが、トラブルをできるだけ防ぐための大切な一歩になるのだそうです。
「現実とネット、ギャップがある人をどう思う?」を、みんなで考えてみた
講座では、子どもたちがじっくり考えるワークも行われました。
お題は、「ネット上の自分と実際の自分にギャップがある人を、どう思う?」
チャットには、さまざまな意見が並びます。
「人格が二つあるみたいで違和感がある」という声もあれば、「本人がよければいいのでは?」「表と裏があってもいいと思う」といった肯定的な意見も。
では、どちらが正しいのでしょうか。
小川さんは、「自分を演出することは、自己表現のひとつ。素敵なことです」と、子どもたちの多様な意見を受け止めてくれました。
ただし、“なりたい自分”や“見せたい自分”を無理に演じ続けることで、自分が疲れてしまっては本末転倒。背伸びをしすぎず、自分を大事にできる発信を心がけることが大切なのだそう。
身近だからこそ知っておきたい「著作権」

最後に取り上げられたのは、著作権の話題です。
じつはこのテーマ、予想以上の盛り上がりを見せました。
著作権とは、作品をつくった人の権利を守るためのルールのこと。音楽やイラスト、写真、動画など、だれかが生み出したものには、その人の大切な権利があるという考え方です。
・LINEやXのアイコンに、好きなキャラクターや芸能人の写真を許可なく使う。
・有料の映画やアニメを、許可なく無料で視聴する。
・好きな歌手の新曲を、許可なくインターネットからダウンロードする。
「これらは、すべてNGですよ」と小川さんが話すと、みんな思い当たることがあったのか、チャット欄にはすぐに反応が広がりました。
「あ~、この前やっちゃった!」
「自分で描いたやつならいいのかな?」
「私のアイコンは生成AIでつくったよ」
次々とコメントが寄せられ、会場は一気に活気づきました。
トラブルを防ぐための、投稿前の3つのポイント

本日のおさらいとして、小川さんは講座のポイントをあらためて丁寧に振り返ってくれました。
トラブルを避け、自分自身を守るために。
投稿ボタンを押す前に確認したい“3つのポイント”を教えてくれました。
1.誰かに見られたら困る内容ではないか?
(デジタル足跡は一生消えない可能性があるため)
2.まわりの人からどう見えるか?
(誤解やトラブル、誰かを傷つけることを防ぐため)
3.自分が疲れるような投稿になっていないか?
(SNS疲れ、無理な投稿から自分を守るため)
「この3つを考えるだけで、投稿の内容はきっと変わります👍」
小川さんの言葉を受けて、チャットには「たしかに」「気をつけたい」というコメントが。
その様子から、子どもたちはそれぞれに考えを巡らせている様子でした。
まとめ

ネットとのつき合い方は、少し立ち止まって考えるだけで大きく変わります。
投稿前のひと呼吸。自分や周囲へのまなざし――その積み重ねが、トラブルを防ぎ、自分を守ることにつながるんですね。
講義後には、恒例の質疑応答の時間が設けられました。今回はいつもより質問が多く、大盛り上がり。
とくに著作権の問題は身近なテーマだったからか、「これは大丈夫?」「どこまでならいいの?」といった声が相次ぎ、子どもたちの真剣な姿が印象的でした😆✨✨
参加者の感想
親子で対話する時間を設けるために、講座後に振り返りアンケートを実施しました。
そのなかの一部をご紹介します🙌
今回の講座で嬉しかったこと・良かったこと、ご自身の気持ちの変化、親子のエピソードなどがあれば教えてください😊
・色々なSNSを使ってみて違うな…疲れるな…と思うものは自然と利用しなくなると思うのですが 著作権などの知識は大切だと思いました。
・普段、インスタやビーリアルを子どもが使っていますが、全ての投稿をチェックしている訳ではないので、今回時間を作って話し合いの機会を設けられて良かったです。
・デジタルネイティブ世代の子供に安全にネットと付き合って欲しいと思い参加しました。著作権だけでなく、投稿したときにどう思うか?第三者の目線を持って、怖いものではなく正しく楽しく付き合うという観点が親としてはなかった(なるべく使わないで欲しいという思いしかなかった)ので、親子ともとても勉強になりました。
講座を受けて、親子でやってみたいなと思うことがあれば教えてください。
・一度投稿してしまうと消えないからSNS投稿をやる前は親子できちんと今日の事を振り返ってみようと思います。
・インターネット上に残る言葉や行動が自分の印象につながることを親子で意識したいと思いました。投稿する前に一度立ち止まって考えることや、安心して使うためのルールを一緒に話し合い、確実に実践していきたいです。
・著作権について、大人でも分からないことがあるので一緒に学べて良かったです。
・娘が動画編集をしているので、著作権にも気をつけながら引き続き楽しく活動してもらえたらと思います。
「親子で学ぶデジタル・シティズンシップ講座」は、公益財団法人ベネッセこども基金の「2025年度経済的困難を抱えるこどもの学び支援活動助成」の支援を受けて活動しています。
レポート:Kids Code Clubコンテンツチーム ゆみこ
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