KCC JOURNAL
KCCジャーナル
英語で学ぶコンピュータ・サイエンス Season7 特別編開催レポート

Participate in the Hour of AI at CS in English / Hour of AI に CS in English で参加しよう!
【日本時間】2025年12月7日(日)9時30分~11時30分
【シアトル時間】2025年12月6日(土)17時30分~19時30分
Web会議ツール「ZOOM」を活用し、米国シアトルに拠点を置くGoogle社をはじめ、多くの企業のエンジニアの方々にティーチングアシスタント(TA)としてご参加いただきました。
オンサイトでは熊本・川崎・神戸・珠洲(能登)・羽咋(能登)会場が賑わい、オンラインでは日本各地に加え、アメリカ・カナダ・中国・フィリピン・シンガポールの計6カ国から、参加者とスタッフを合わせて160名を超える方々にご参加いただきました🙌
熊本会場:参加者 15名/スタッフ 5名
川崎会場:参加者 12名/スタッフ 3名
神戸会場:参加者 11名/スタッフ 1名
石川県羽咋会場:参加者 6名/スタッフ 1名
石川県珠洲会場:参加者 8名/スタッフ 3名
オンライン:参加者 73名/スタッフ 25名
今回のオンライン会場の募集ページはこちら
今回のオンサイト会場募集ページはこちら
前回の開催レポートはこちら
📌〈英語のレベル〉
申し込み時に参加者は自分の英語レベルに応じてL1~L3を選びます。
L1:主に日本語を使用しますが、重要なキーワードや簡単な単語には英語を取り入れます。英語にまだ慣れていない方や、学校の授業程度の英語レベルの方向けです。
L2:日本語と英語をほぼ半分ずつ使用します。英語をさらに学びたい、チャレンジしたい方や、英検4級程度のレベルの方向けです。
L3:全て英語で行います。日常会話が理解できるレベルの方向けです。
📌〈ブレイクアウトルームの分け方〉英語のレベルで4~6人のチームに分かれて活動をします。各チームにTAがつくので、参加者は分からないところを聞くことができます。 ※TA=ティーチングアシスタント
オープニング
1年にわたって続けてきた「CS in English(英語で学ぶコンピュータ・サイエンス)」season7も、いよいよ今回が最終回です。
開催は、世界各国から参加するオンラインのほか、熊本、川崎、神戸、珠洲(能登)、羽咋(能登)といった国内のオンサイト会場を結んだハイブリッド形式。コンピュータが好き、新しいテクノロジーが大好きなキッズたちが、世界各国から集まり、まさにワールドワイドなイベントになりました!



テーマは「Participate in the Hour of AI at CS in English(Hour of AI に CS in Englishで参加しよう!)」。
「Hour of AI」は、世界中の何百万人もの生徒に人工知能を紹介する国際的な取り組みです。今回はその一環として、AIの力を借りて音楽とダンスを創作するという、大変クリエイティブなワークに挑戦します。

レギュラー3名に加え、超スペシャルなゲストが登場
メンバーは、いつも元気いっぱいに進行を務めるMasaさん、メインレクチャーを担当するGoogle勤務・シアトル在住のGregさん、そしてAmazon Japanのソフトウェアエンジニアとして活躍する東京のUtakoさんのレギュラー3名。
そこに今回は特別編ということで、フィナーレにふさわしいスぺシャルゲストを招いての開催となりました。
一人は、昨年に引き続き登壇してくれた陣内一真さん。
一真さんは、ご存じの方も多いですよね! 映画『すずめの戸締まり』で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞された作曲家。今最も注目を集める音楽クリエーターの一人です。

もう一人はブラジル音楽に使われるパンデイロを演奏しながら登場してくれたYukihiro Kanesaka さん。
Yukiさんは、ボストンを拠点に活動する音楽クリエーターで、とにかく陽気。終始ハイテンションで場を盛り上げ、イベント全体を一気に明るくしてくれました。

さらに、熊本会場からは、ガールズパフォーマンスユニット「セツゲッカ」に所属する小学4年生のYuine Sasakiさんとその仲間たちが参加。

自己紹介の場面では、Yukiさんとセツゲッカのみなさんの即興コラボパフォーマンスが飛び出し、会場は一気にヒートアップ。Yukiさんがノリのいいダウンビートを叩き出すと、メンバーは「フロス」や「ダブ」といったダンスを次々と披露し、会場の熱気が画面越しにも伝わってきました。

生成AI×人間の知性・感性で、すばらしい創作を
講義では、AIで音楽とダンスを創作するというワークの前に、生成AIに関する簡単な解説からスタートしました。
今や生成AIは文章やプログラミングにとどまらず、画像や音楽、動画も生み出せるほどで、“万能”のように思われがちです。
ですが、「AIにも限界があるんですよ」とGregさん。その例として見せてくれたのが、1頭のキリンから2本の首が生えている画像でした。

「AIは必ずしも、正しいコンテンツを生成してくれるわけではありません。
AIは正誤を判断できないし、蓄積された大量のデータをもとに組み立てていくため、どうしてもありふれた回答になりがち」なのだそう。
だからこそ、「最終確認は必ず人間が行うことが大切で、オリジナリティを追求するためには、人間の発想力や感性を付加することが必要」なのだとUtakoさんはいいます。

ゲストによるデモンストレーションとアドバイス
さて、ここまで解説が終わったところで、ダンスや音楽を生成するためのアイデアやヒントを、一真さんとYukiさんから伺うことに。
まずは一真さん。
音楽づくりでは「低い音のリズムが全体の動きを決める」と考え、2つのベースのリズムをもとに曲を組み立てることを提案してくれました。
一方で、ダンスは「AIにおまかせしてみると、曲の盛り上がりと動きがうまくかみ合わず、どこかちぐはぐな仕上がりになった」と苦笑いしながらも、それが面白いと語る一真さん。
AIだけに任せるのではなく、人が少し手を加えることで、ぐっと良くなることを教えてくれました。

続いてYukiさん。
Yukiさんが大切にしているのは、「自分で選ぶこと」。参加者とチャットでやり取りしながら、ダンサーのキャラクターや雰囲気、音楽のスタイルを一つずつ選んでいきます。完成したのは、サングラスをかけたキツネのダンサー。思わず笑顔になるようなキャラクターです。
音楽も、そのダンサーに合う曲を選びながら、コード生成のスタイルを「ワイルド」「エレクトロ」と、リズムや雰囲気を少しずつ調整。AIと会話するように進めていく様子は、“一緒に作品をつくっている”感覚そのものでした。
参加した子どもたちは、あっという間に音楽もダンスも出来上がっていく様子を目の前にして、圧倒されつつも「自分もやってみたい!」と、ワクワクした表情を見せていました。

ブレイクアウトルームで、音楽&ダンスのクリエイトに挑戦!
今回は、英語レベルL1-1のブレイクアウトルームをのぞいてみました。レクチャーを担当するのはMasatakaさんです。
参加者が宿題として取り組んできた「Mix&Move with AI」(AIを使った音楽とダンスの創作)」をベースに、さらに思い思いのアレンジに挑戦。
なかには、「2つめの作品をつくりたい」「ダンスのバリエーションを増やしたい」など、AIツールの仕様に関する難しい質問もありましたが、Masatakaさんはメインレクチャーでのポイントを振り返りながら、コードブロックを一緒に試し、子どもたちの創作を丁寧にサポートしていました。
途中、スペシャルゲストYukiさんの突然の入室で、会場はさらににぎやかな雰囲気に。
「みんな楽しめてる?」「フォックスかっこよかったよね」と、声をかけながら子どもたちと交流。ブレイクアウトルームは大盛り上がりのうちにタイムアップとなりました。

Kahoot!のクイズを楽しみながら、本日の学びのおさらいを!
小グループのブレイクアウトルームからメイン会場へもどってきた子どもたちの顔は、よほど楽しかったのか、みんなニコニコ顔。その後、ワークの熱気が冷めやらぬうちに、学習内容を楽しく振り返るクイズ大会「Kahoot!」の時間になりました。回答の速さと正解の数で上位をめざします。

クイズでは、今日学んだトピック「AI」や、AIに指示を出すための指示文「プロンプト」といった初歩的な問題から、「AIは魔法です。True or False?」というひっかけ問題、「“play together”ブロックを使うとどんなことができる?」といった少し難しい問題まで、さまざまな出題がされました。

問題が進むたびに、子どもたちは一喜一憂、ランキングは変化しましたが、最終結果は1位Hakuさん、2位Nobuchikaさん、3位Rinさん。

勝利者インタビューでは、
3位Rinさんは「自分の興味も広がってとても良かった」
2位Nobuchikaさんは「プログラミングにAIを活用できることを学べた」と、学びの広がりを報告しました。
そして1位Hakuさんは「AIの無限の可能性に感動しました」と弾む声でコメントしてくれました。
参加者の作品をみんなで鑑賞、プロがレビュー
Kahootの熱戦の後、参加者が提出した作品をギャラリーで鑑賞する時間です。
TAのMasakiさんいわく、「ぼくらの想像をはるかに超えた作品が、あまりにも多いので、全部紹介することはできませんが」と残念がりながらも、ピックアップしたいくつかの作品をみんなで見ることになりました。
※「作品リンクはこちら」から実際の作品を見ることができますが、内容はイベント当時から変わっている可能性があります。
Airaさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「フェスティブ(お祭り騒ぎ)でいいね! みんながハッピーになる、最高です!」
一真さん「構成がとってもいいなと思いました。最後、もっと聞きたくなりました」

Hakutoさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「猫が怒っている顔なのに、音楽はハッピーでいいね。心の中にあるアンガーを、ハッピーでメロでチルな音楽と合わせるのが、コントラストがあってすばらしい!」
一真さん「最後のアルペジオを、最初にもってきてもブックエンド的でよいと思いましたよ」

aoitさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「コード進行が好み。せつないコードときゅっと締まるコードがエモーショナルでいい」
一真さん「いろんなセクションがあってとてもよかったです。もし好きなセクションがあれば、そこだけ繰り返すのもいいなと思いました。かっこいいところが多かったから」

はるきさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「パワフルに聞こえる、パワーコードを使ってますね。ロックですね!」
一真さん「パワフルですね~」

Isstuさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「おとぼけ猫ちゃんがかわいい。ハイレジスターっていわれる音と猫ちゃんがぴったり」
一真さん「とてもよかったです。ベースももっと聞きたかったです」

はるとさんの作品/作品リンクはこちら
Yukiさん「懐かしい、80’sスタイルに聞こえるのはシンセサイザーを使っているからですね。最近、私も一真さんも注目している楽器なんです」
一真さん「そうですね。それとイントロと宇宙感のある猫のイラストの感じが合ってていい!のっけから引き込まれます」

参加者たちは、プロからの具体的で情熱的なレビューを通じて、自身の作品やほかの参加者の創造性を深く理解することができたのではないでしょうか。
講座のまとめ
さて、今回のイベントは、いかがだったでしょうか。
参加した子どもたちは、AIと人間が力を合わせて取り組んだこの創作活動が、未来の可能性を大きく広げてくれるものだと、自らの体験をもって実感してくれたと確信しています。
season7の「CS in English」は、今回の特別編をもって終了しますが、season8は年明け早々2026年3月から新たにスタートします。Kids Code Clubは、今後も継続的にAI時代を生きる子どもたちの未来につながる学びを届けていく予定です。
私たちの活動は、個人・法人・財団など各方面からのご寄付や助成金、ボランティアのご協力のもとに成り立っています。みなさまの温かいご支援を、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
▼次回のイベント予告
2026年3月を予定しています!
▼アンケートの一部を紹介します。
<子ども>
Q.良かったことやうれしかったこと、楽しかったことなどをおしえてください✨
・最初、英語と英語のボードだけで、理解できませんでしたが、そのあととっても楽しかったです。なかなか、音楽を作るプロセスを知ることが出来ないことと、プロンプトの英語の意味も、音楽的要素の英語の意味も教えていただいたことが、とてもわかりやすかったです。
・Aiをつかって音楽とかダンスとか出来て楽しい
・カフートがとても楽しかったです!また、自分の音楽を作り、それに合わせて自分の作ったキャラクターが踊っていたのを見て、嬉しかったです。次も参加したいです😊
・Making some custom drumming sounds and so much more music sounds.
・英語が読めなくても何となくできて楽しかったです。
<保護者>
Q.今回のイベントで嬉しかったこと・良かったこと、ご自身の気持ちの変化、お子さんとのエピソードなどがあれば教えてください😊
・宿題のAI作成で、いつもなら適当に作って満足していたのが、ある程度作り、講義内のお話で足りない部分を見つけ、講義後に更に手を加えていたのは成長したなと感じた。
・音楽には興味がないと思っていたのに、宿題の音楽作りに時間を費やし、集中していたので、楽器から音楽に入るやり方ではなく、こうしてAIを通して興味を持つという別の方法もあるのだと気付けたのは良かったです。
・陣内さんは前回お会いしたがCamichaleさんは初めて知った方で、かつ素敵な笑顔とその熱量に圧倒されました。息子もわあと歓声をあげていました。
・「英語のお話が、場の雰囲気で何となくわかるような気がしてきた」と言っていたのが嬉しかったです。音楽について、その場でピアノを弾いて説明してくださったり、プロの方々が楽しそうに談義しているのも、「好きなことを仕事にできている」を目の当たりにできて、子どもには夢を持って大人になってほしいなと、改めて思いました。
<TA>
Q.What were the things that went well at the event? / イベントでうまくいってたことはなんですか?
・Ice break for kids dancing; Hosting events onsite in multiple places; Special guests play music
・students used the tool and created really amazing dance and songs!
・音楽家の先生方二人が与えられた素材で曲を作ってるところが見れ、大変勉強になりました
・特別ゲストの陣内さん、YUKIさんの子どもたちに寄り添った説明やdemoで子どもたちがとても楽しそうでした
☆☆Thank You Teachers!☆☆
Anjyu
Charles
Giyoul
Greg
Hatsune
Jing
Kaishang
Karthic
Kazuma
Kenji
Li
Luis
Masaki
Masataka
Molly
Near
Pinjaiyos
Riona
Silvia
Tomoko
Utako
Yifan
YUKI
☆☆CS in English Project Team☆☆
Seattle Team: Seattle IT Japanese Professionals
Kumamoto Team: 特定非営利活動法人くまもと L R ネット
Kobe : 神戸市役所経済観光局新産業創造課
Noto team : ピースウィンズジャパン
のと教育研究所
Fukuoka Team: 一般社団法人Kids Code Club
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レポート:Kids Code Clubコンテンツチーム ゆみこ
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